冬季の温室の暖房
2007年12月15日 21:00 | BIGUP
鹿児島県指宿市は日本最大の観葉植物の生産地です。なぜこの指宿で観葉植物の生産が盛んになったかというと、日本列島の最南端に位置し、他の地域に比べて気候が若干暖かいということがあるかもしれませんが(海からの風が吹くので霜が降りにくい等ありますが、他の地域と比べてそれほど気温は変わりません。)、指宿の豊富に湧き出る温泉によるところが大きいと思います。
「温室」とはいっても、冬季は夜間等、何もしなければ温室の中も屋外と同様でそれほど変りません。そこで、古くから温室内の加温にこの温泉熱が利用されてきました。昔とは異なると思いますが、現在は、温室内の太いパイプに温泉を通して暖房します。
また、現在では通常の温室用の暖房機も多く利用されます。この暖房機は5℃~10℃(屋内の温度ぐらい)ぐらいを保つように温度設定され、運転します。「暖房」とはいっても、温室全体に風を送っているようなイメージに近いと思います。
ちなみにシュロチク等の越冬温度0℃ぐらいの観葉植物については、暖房をしない場合がほとんどです。ネットのみで、温室にビニールを被せない場合もあります。逆にビニールを被せてしまうと、空気が滞ってしまって、それによって葉が痛んでしまったり等の冷害が起こるケースもあるようです。