田の神様(たのかんさあ)
2008年7月16日 18:00 | BIGUP | 個別ページ
NHK大河ドラマ「篤姫」のロケ地にもなった指宿の池田湖畔、新永吉地区にある棚田。棚田には早期米が植えられています。目の前の池田湖を挟んでその向こうに開聞岳を望める絶景ポイントです。綺麗な風景にとても癒されます。 | |
棚田の中に降りてみると、数体の田の神様(たのかんさあ)がまつられています(鹿児島に伝わる、豊作を願ってまつられる田んぼの神様です。鹿児島弁で「たのかんさあ」といいます。)。 | |
ところで、稲の根は水の中に浸っていますが、どうして根腐れしないんでしょうか。 植物の根が水に浸ると腐ってしまう理由として、まず水が溜まることによって酸素が少なくなり根が酸素欠乏することがあります。また、水を多く含みかつ酸素の少ない土壌では二価鉄イオンや硫化水素、植物にとって毒性のある物質が生じやすく、それに根が侵されてしまうのです。 |
しかし、稲は葉から根への通気組織がよく発達していて、大気中の酸素が植物体内を通して根へと送られやすいため、根が酸素欠乏になりにくい性質を持っています。また、稲は根から酸素を分泌することや根の周辺を酸化的にする性質を持つことが知られていて、この性質により水田では稲の根の周辺で有害な二価鉄イオンが酸化されて毒性の小さい酸化鉄を生じ、これが根の表面に被膜を作って毒性物質から根を守る役割を果たすと考えられています(田んぼに生えている健全な稲を引っこ抜いて根を洗ってみると、赤褐色をした酸化鉄がくっついていることがすぐわかります)。このようなことから、稲は水中や水田でも根腐れしにくいのです。
しかし、このような稲でも、できるだけ酸素がある方が好ましいです。そのため、水田の水をいったん完全に落として乾かし、根に十分の酸素をおくるようにしたり、その後は2~3日おきに水をためたり落としたりして、生育に必要な水分を供給しつつ土中に酸素を供給して根を健全に保つようにします。
観葉植物は今の暖かい季節では水を吸い上げやすいので、若干根腐れもしにくいと思いますが、基本的に、通年、土の表面が乾いたらたっぷりと水をあげるようにしてください。表面が乾いてもある程度ほうっておくぐらいのイメージで育てていただければベストと思います。
観葉植物の水やり
2007年11月30日 00:00 | BIGUP | 個別ページ
観葉植物の水やりの仕方について・・・「土の表面が乾いたらたっぷりと」とよくいわれています。
植物によって水を吸い上げる量(土が乾く速度)は異なり、また、それに加えて置き場所や季節によっても異なります。例えば、窓際で管理した場合、3日で土が乾くけど、窓際から遠いところで管理した場合、土が乾くまで1週間かかる、また、夏場は3日で乾くけど、冬場は乾くまで1週間かかる等の違いがでてきます。
観葉植物にとって、土が乾いていないのに水やりを繰り返すのは、根腐れ等の病気やその他のクオリティの低下を招く原因になる場合があります。水切れも、それによって枯れてしまったり、同様にクオリティの低下を招く場合があります。ですので、一概に、この植物の水やりは1週間に1度、3日に1度等、設定することはできません。
なので、「土の表面が乾いたらたっぷりと」は、一番植物にとって優しい育て方になり、水のやり方においてベストな表現だと思います。
「土の表面が乾いている」という範囲はそれほど気にする必要はありませんが、多くの方が考えているよりもある程度水をやらずにそのままにしてもいいイメージかと思います。冬場は特に土の表面が乾いてからもある程度放っておくイメージで管理していただければベストかと思います。また、「水をたっぷり」というのは、鉢底から水が流れ出るぐらい(鉢の中全体に水がいきわたるぐらい。)の量です。受け皿にたまった水は捨ててください。それから、毎日コップ1杯等の水のやり方は控えていただければと思います。
他、リュウゼツラン科、リュウケツジュ科等の観葉植物は、より土を乾燥させてもいいイメージです。その他、水やりについて、特記しておきたいものについては以下があげられます。(他にも記せばお役に立つものもあるかもしれませんが、今思いついたものにて失礼いたします。)
・サンスベリア・・・冬場は1回も水をやらなくても大丈夫です。また室内の温度が冬場でもある程度暖かいような場所以外はその方が無難かもしれません。
・フェニックス・ロベリニー等の耐寒性のあるヤシ類・・・水をよく吸う場合が多く、特に夏場は受け皿に水を溜めておいてもいいです。
観葉植物の水やりについて、ご説明がとても長くなってしまいましたが、それほど難しいものではありません。考えていらっしゃるより、ほったらかしぐらいの楽なイメージでいいものです。かわいがりすぎて毎日水をあげるよりもある程度ほったらかして育てる方が、元気に育ってくれる場合が多いです。より気楽に考えていただければと思います。